明和地所(8869):PER6倍台・PBR0.5倍のマンションデベロッパー、「上方修正で着地」の裏にあった第4四半期の赤字
みなさん、こんにちは!『ゆるふわ投資部』の時間だよ。今回は東証スタンダードの「明和地所(8869)」。「クリオ」ブランドで首都圏を中心に分譲マンションを手がけるデベロッパーだね。
PER6倍台でPBRは0.5倍、配当利回りも5%近いって、すごく割安に見えます!
指標だけ見ればそうだワン。前期(2026年3月期)も上方修正した予想をきっちり達成している。だが四半期ごとに分解すると、第4四半期だけで営業赤字・最終赤字になっていたワン。さらに今期は減益・減配予想。「割安」と「理由のある安さ」のどちらなのか、見ていくワン。
基本データ
株価はランキングデータ(2026年9月18日時点)、その他はJ-Quantsおよび会社の決算短信をもとにしています。
| 指標項目 | 数値 | 補足 |
|---|---|---|
| 株価 | 811円 | 2026年9月18日時点。1年前(2025年7月1日)の937円から約13%下落 |
| 直近1年の高値/安値 | 1,220円/771円 | 高値:2026年2月10日、安値:2026年6月2日(6月末までのJ-Quantsデータ) |
| 予想PER/PBR | 約6.6倍/約0.52倍 | 今期予想EPS123.68円、前期末BPS1,573.46円で計算 |
| 予想配当/利回り | 40円/約4.93% | 前期45円(普通40円+記念5円)から記念配当が剥落 |
| ROE | 10.8% | 2026年3月期実績。今期予想ベースでは7.9%程度 |
| 自己資本比率 | 24.4% | 2026年3月末時点 |
| 時価総額 | 約190億円 | 株価×発行済株式数で概算 |
深掘り①:稼ぐ力を見る——好決算の「最後の3か月」
2026年3月期の通期実績は売上高901.08億円(前期比12.8%増)、営業利益77.51億円(同47.9%増)、経常利益58.91億円(同56.3%増)、純利益38.26億円(同32.1%増)。2月に上方修正した予想(売上高900億円・営業利益77億円・純利益38億円)をわずかに上回って着地したよ。
予想通りどころか上回ってるなら、何も問題なさそうですけど……?
第3四半期までの累計を見るワン。9か月時点で営業利益82.10億円、経常利益71.16億円、純利益46.21億円。通期の数字のほうが小さいんだワン。引き算すると、第4四半期(1〜3月)単独で営業利益-4.59億円、経常利益-12.25億円、純利益-7.95億円。最後の3か月は赤字だったということだ。
えっ、通年では増益なのに、最後だけ赤字……!
マンション分譲は、完成・引き渡しのタイミングで売上がまとめて計上されるから、四半期ごとの凸凹が大きい業態なんだ。第4四半期の売上高は104.92億円と、年間の1割強しかなかった。引き渡し物件が少ない時期に固定費や金利負担が重なると、赤字になりやすいんだね。会社は2月時点でこの着地を織り込んで予想を出していたとも言えるよ。
そして今期。2027年3月期の会社予想は売上高850億円(5.7%減)、営業利益70億円(9.7%減)、純利益29億円(24.2%減)。第1四半期(2026年4〜6月)は新築マンションの引き渡し戸数減少で売上高269億円(29.2%減)、営業利益31億円(46.8%減)、純利益17億円(53.4%減)だったワン。
ただ、前年の第1四半期が特に強かった反動でもあるよ。通期予想の純利益29億円に対して、第1四半期だけで約59%を稼いでいる。進捗という意味では悪くないスタートなんだ。
深掘り②:還元する気はある?——減配ではなく「記念配当の剥落」
配当は2025年3月期40円→2026年3月期45円→2027年3月期予想40円。数字だけ見ると減配だけど、前期の45円は普通配当40円+記念配当5円だったから、普通配当の40円は維持されているんだ。
なるほど、「減配予想」の中身は記念配当がなくなるだけなんですね。
そうだワン。配当性向は前期27.6%、今期予想でも40円÷123.68円=約32%と余裕がある。利益が予想から多少ぶれても、40円を維持する余地は十分あるワン。配当の安全性という意味では、かなり堅い部類だな。
深掘り③:倒れない筋肉はあるか——自己資本比率24%と金利負担
ここが明和地所の弱点だよ。2026年3月末の総資産1,511.57億円に対し純資産368.94億円で、自己資本比率24.4%。マンション用地や建設中の物件を借入金で抱える業態だから、どうしても低くなるんだ。
数字にも表れているワン。前期の営業利益77.51億円と経常利益58.91億円の差は約18.6億円。営業外で差し引かれているこの金額の多くは借入金の支払利息と考えられる。金利が上がる局面では、この負担がじわじわ重くなるワン。
営業キャッシュフローはどうなんですか?
年ごとのぶれが大きいね。2025年3月期は-333.73億円、2026年3月期は+6.25億円。用地取得や建設が先行する年はマイナス、引き渡しが進む年はプラスになる。赤字というわけではないけど、「現金を安定して生む」タイプではないことは知っておこう。
ゼニラシの毒舌チェック:最大のリスクは?
最大のリスクは「金利と建築費に挟まれる構造」だワン。①自己資本比率24.4%で借入依存度が高く、金利上昇がそのまま利益を削る、②首都圏マンション市場は建設業界の人手不足と資材高で価格が高止まりし、供給量が低水準(会社の決算短信より)、③今期は減益予想で、第1四半期も大幅な減収減益、④引き渡しの時期次第で四半期赤字が出る業態で、前期の第4四半期のように「通期は好調でも一部の期は赤字」が起こり得る。PER6倍台の安さは、こうしたリスクを市場が織り込んだ結果でもあるワン。
まとめ:ゆるふわ投資部の最終ジャッジ
明和地所は、PER6倍台・PBR0.5倍という指標の安さに加え、配当性向約32%と余裕を持った40円配当が魅力の会社だよ。一方で自己資本比率24%という借入依存の財務と、引き渡し時期で大きくぶれる業績は、デベロッパーならではの特徴。金利動向とマンション市況をセットで見ていく銘柄だね。
通期の数字だけじゃなくて、四半期ごとに引き算すると見えてくるものがあるんですね。次の中間決算では、引き渡しの進み具合をチェックしてみます!
その通りだワン。「累計」の数字は引き算してこそ意味がわかるぞ。最終的な投資判断は、最新の決算や適時開示を自分の目で確認した上で、自己責任で下すんだワン。この記事は情報提供が目的で、特定の売買を勧めるものじゃないワン。













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