政策関連株へのシフトが本格化?配当利回り5.09%の隠れたバリュー株「ヤマウホールディングス(1789)」の「稼ぐ力」と「投資の罠」を徹底分析!
ふわりちゃん、最近の株式市場は非常に活気があるね。日経平均株価が一時的な調整を挟みつつも高値をうかがう展開が続いているし、米国市場でもS&P500が最高値を更新するなど、投資家にとっては目が離せない日々が続いているよ。
そうなんですよ、シロさん!ニュースを見ていたら、防衛関連株の三菱重工やIHIみたいな「政策関連株」にお金がシフトしているって言われていて、なんだか市場のテーマが少しずつ変わってきている気がします。でも、そういう大手の有名株って、もう株価が高すぎて私みたいな初心者には手が出しづらいんですよね……。もっと身近で、お財布に優しくて、しかも「高配当」な政策関連株ってないんでしょうか?
おいおい、ふわりちゃん。相変わらず「安くて儲かる都合の良い話」を探しているワンね。政策関連株と言えば聞こえはいいけれど、国の予算や公共事業の動向に業績が100%振り回される『お上頼み』のビジネスも多いんだワン。ブームに飛びついて高値掴みさせられたら目も当てられないワン!
ははは、ゼニラシくんの指摘はいつも通り手厳しいけれど、核心を突いているね。確かに政策関連、特にインフラや建設に関わる銘柄は、お上の予算編成によって業績の波が大きくなりやすい。けれど、そういった『地味で目立たないセクター』の中には、信じられないほど割安で、しかも高い利回りを誇る優良企業が埋もれていることがあるんだ。今回は、九州を地盤に「コンクリート二次製品」で日本のインフラを支え、配当利回りがなんと5%を超えている隠れた実力派、ヤマウホールディングス(1789)について一緒に勉強してみようか。
ヤマウホールディングス……ですか?初めて聞く名前です!コンクリートの製品を作っている会社なんですね。利回り5%超えなんて、聞くだけでワクワクしちゃいます!詳しく教えてください、シロさん!
ふん、コンクリート製品なんて、原材料の高騰や人手不足の影響をモロに受けそうな業界だワン。利回りが高いのには、それなりの『わけ(リスク)』があるはずだワン。眼鏡を光らせて、財務諸表の裏までじっくり見せてもらうワン!
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ヤマウホールディングスの基本データと最新動向
まずは、ヤマウホールディングス(1789)の市場における現在地を客観的なデータから確認していきましょう。割安度を示すPERやPBR、そして私たちの最大の関心事である配当関連の指標を一覧表にまとめました。
| 指標名 | 数値・データ | 投資初心者向けの解説 |
|---|---|---|
| 株価(前日終値) | 2,200円 | 単元(100株)購入に必要な資金は22万円となります。 |
| 配当利回り(会社予想) | 5.09% | 東証プライム平均(約2%)を遥かに凌駕する超高配当水準です! |
| 1株配当(会社予想) | 112.00円 | 100株持っているだけで、年間11,200円(税引前)の配当金が貰えます。 |
| PER(会社予想) | 5.92倍 | 企業の稼ぐ力に対して株価が何倍かを示す指標。15倍が平均の中、5倍台は極めて割安。 |
| PBR(実績) | 0.97倍 | 企業の純資産に対して株価が割安かを示す。1倍割れは「解散価値以下」の割安水準。 |
| ROE(実績) | 16.93% | 自己資本をどれだけ効率よく使って稼いだか。8%以上が優良とされる中、16%超は超優秀! |
| 自己資本比率(実績) | 61.2% | 企業の財務的な健全性を示す。建設関連業界で60%超えは非常に筋肉質な財務体質。 |
| 時価総額 | 138.73億円 | 会社全体の規模感。中小型株に分類され、値動きが軽くなりやすい特徴があります。 |
※データは最新の市場動向および会社予想に基づいています。投資の意思決定はご自身の判断で行ってください。
データを見てどう思うかな? 特筆すべきは、配当利回りが5.09%という驚異的な高さでありながら、PERが5.92倍、PBRが0.97倍という、圧倒的な「バリュー株(割安株)」の基準を満たしている点だね。通常、これほどの高利回り銘柄は『財務がボロボロ』だったり『将来的に減配がほぼ確実視されている』といった深刻なバグを抱えていることが多いんだ。でも、ヤマウHDの自己資本比率は61.2%と高く、ROEも16.93%と非常に効率の良い経営をしていることがわかるよ。
ええっ!?これって、お宝銘柄そのものじゃないですか!自己資本比率が60%を超えていて、ROEが16%もあるのに、どうしてPERが5倍台なんていう割安な状態で放置されているんですか?みんながこの良さに気づいたら、すぐに株価が跳ね上がっちゃいそう!
世の中そんなに甘くないワン。時価総額を見てみるワン。約138億円しかない『超地味な中小型株』だワン。機関投資家のような大口のお金が入ってきにくいし、九州が地盤のコンクリート会社なんて、東京のスタイリッシュなIT企業と違って誰も注目しないワン。だから、割安なまま「万年不人気株」として放置されている可能性が高いんだワン!
ふふ、ゼニラシくんの言う通り、「バリュートラップ(割安の罠)」に陥っている側面はあるかもしれないね。しかし、バリュー株投資の真髄は、こうした目立たないけれど『現金を稼ぐ力』がしっかりした企業を、みんなが注目していないうちに仕込んで、配当を貰いながら市場がその価値に気づくのを待つことにあるんだ。では、彼らが実際にどのようにして利益を上げているのか、その「稼ぐ力」を深掘りしていこう。
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深掘り:ヤマウホールディングスの「稼ぐ力」と「還元姿勢」
1. コンクリート二次製品が主力の「国策(防災・減災)銘柄」
ヤマウホールディングスのコアビジネスは、河川の護岸ブロック、道路の側溝(U字溝)、豪雨災害を防ぐための大型遊水池製品や擁壁といった「コンクリート二次製品」の製造・販売です。また、これらに付随する地質調査や土木コンサルティング、インフラの維持補修事業も展開しています。
コンクリート「二次」製品というのは、現場で生コンクリートを流し込んで固めるのではなく、あらかじめ工場で高品質なコンクリートブロックを作ってから現場に搬入・設置する製品のことだよ。現場での工期を劇的に短縮できるため、人手不足に悩む日本の建設現場では欠かせない存在なんだ。特に、毎年のように日本を襲う豪雨災害や、老朽化する道路・橋梁の補修といった「国土強靱化(こくさくきょうじんか)」の予算は、今後も政府主導で安定的に配分される見込みだよ。
なるほど!だから「政策関連株」なんですね。お家を建てるみたいな民間の景気だけじゃなくて、国が「災害を防ぐために堤防や道路を強くしよう!」と決めてお金を出すから、仕事が途切れにくいんだ!以前紹介されていた、線路などの鉄道インフラに強い鉄建建設(1818)のお話とも少し似ていますね。
ちょっと待つワン。確かに国策の後押しは心強いけれど、ヤマウは『九州地盤』だワン。本州の超巨大プロジェクトに食い込めるわけじゃないワン。地元の公共事業予算が削られたら一発でアウトじゃないのかワン?
良いポイントだね、ゼニラシくん。でも実は、今の「九州」は日本で最もホットな開発エリアの一つなんだ。世界的な半導体大手であるTSMCの熊本進出をきっかけに、周辺のインフラ整備や交通網の拡張、工場建設ラッシュが起きている。ヤマウは九州において圧倒的なシェアと顧客網を持っているから、この「シリコンアイランド九州」の復活劇による民間インフラ投資の恩恵を、ダイレクトに享受できるポジションにいるんだよ。
2. 驚異の配当性向30%台で「利回り5%超」のカラクリ
高配当株投資家が最も警戒しなければならないのは、無理をして身の丈に合わない配当を出している「タコ足配当(配当性向100%超など)」です。しかし、ヤマウホールディングスの配当安全性は、数字を見ると驚くほど高いレベルにあります。
ヤマウHDの今期予想EPS(1株当たりの純利益)は371.36円だね。これに対して、予想配当は112.00円。この2つの数字から「配当性向(利益のうちどれだけを配当に回しているか)」を計算してみよう。
配当性向 = 112円 ÷ 371.36円 ≒ 30.16%
どうだい? 利益のたった3割しか配当に出していないんだ。それなのに、利回りが5%を超えている。これが何を意味するか、わかるかな?
えっ、ええっ!?利益の30%しか配当にしていないのに、利回りが5%超え!?
普通、利回り5%を超える銘柄って、配当性向が70%とか80%とか、ギリギリまで無理して出しているイメージでした。以前読んだグランディハウス(8999)なんて、配当性向84%の崖っぷちって書いてありましたよね。それに比べると、ヤマウさんはめちゃくちゃ余裕があるってことですか!?
キ、キタワン……!これは、本物の『利益てんこ盛りバリュー株』の匂いがするワン!配当性向がわずか30%ということは、もし将来的に業績が少し悪化して利益が減ったとしても、余力があるから減配リスクが極めて低いということだワン。それどころか、もし配当性向を40%や50%に引き上げたら、さらなる増配(お小遣いアップ)すら期待できるワン!
その通りだね。なぜこんな歪みが生じるかというと、ひとえに「株価が非常に割安な位置にある(PER 5.92倍)」からだ。もしこの企業の株価が適正水準(例えばPER 12倍、株価4,400円程度)まで買われれば、配当利回りは2.5%程度まで下がり、ごく普通の健全なバリュー株に見えるようになる。市場が彼らの『稼ぐ力』を過小評価している今だからこそ、配当利回り5%超というバグのような高利回りで仕込むことができるんだね。
3. 筋肉質な財務とインフラ補修の底堅さ
地盤のしっかりしたコンクリート製品メーカーは、製造設備や運搬用の重機、工場といったアセット(有形固定資産)を多く抱えるため、一般的には借入金が多くなりがちです。しかし、ヤマウホールディングスの財務諸表は極めて健康的です。
- 自己資本比率:61.2% (同業他社平均や一般的に安全とされる40%を大きくクリア)
- 有利子負債:緩やかな減少傾向 (稼いだキャッシュで着実に借金を返済し、筋肉質な体質へ移行)
- BPS(1株当たり純資産):2,273.71円 (現在の株価2,200円は、会社が持つ純資産の価値すら下回っている)
以前紹介した、兵庫の堅実ゼネコンであるソネック(1768)や、無借金で知られる建築コンサルの明豊ファシリティワークス(1714)のように、建設・土木に関連する業界で生き残るためには『不況の波に耐えられる財務の盾』が絶対に必要だ。ヤマウHDは、自己資本比率61.2%という盾を持っているから、万が一、景気後退や急激な原材料費高騰が起きても、黒字を維持しながら耐え忍ぶことができる強さがあるんだよ。
すごい!会社が持っている純資産(BPS)の2,273円よりも、今の株価(2,200円)の方が安いなんて、会社を今すぐ解散して財産をみんなで分け合ったら、投資したお金より多く戻ってくるかもしれないってことですよね。本当に守りが鉄壁です!
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ゼニラシの毒舌チェック(懸念点と投資リスク)
はいはい、お花畑な妄想はそこまでにするワン!ここからは、銭ゲバアザラシ様がこのヤマウHDに隠された『不都合な真実』をバッサリ暴いてやるワン。甘い夢を見て全財産をコンクリートに埋める前に、耳の穴をかっぽじってよく聞くワン!
ひえっ、ゼニラシちゃんが急に真剣な顔に……。いったい、どんな悪いところがあるんですか?
リスク1:売上高の成長性が「伸び悩み」&「縮小傾向」
まず、企業の成長性を表す売上高が、前年同期比で弱い動きが続いているワン。要するに、ビジネスの規模自体が「横ばいか、やや縮小している」んだワン。TSMCがどうのと言ったけれど、それはあくまでスポットの特需であって、日本全体の人口減少や長期的は公共事業の予算縮小という『デフレ・衰退の引力』には抗えていないワン。営業利益率や純利益率も、直近は持ち直しているとはいえ、前年同期比では「やや低下」しているワン。売上が伸びない中での高配当は、いつか限界が来るワン!
リスク2:フリーキャッシュフローが「減少傾向」
次に、アザラシが最も重視する『現金(キャッシュフロー)』の話だワン。財務データを見ると、フリーキャッシュフロー(自由に使える現金)が前年同期比で減少傾向にあるワン。これは製品を作るためのセメントや鉄筋といった原材料費が高騰し、仕入れのための運転資金がかさんでいることや、工場の設備更新などの投資負担が重くなっていることを示しているワン。いくら会計上の利益(EPS)が高くても、手元にキャッシュが残らなければ、配当を維持するのも、新しい事業に投資するのも難しくなるワン!
うーん、まさに痛いところを突いてくるね。コンクリート二次製品メーカーの宿命として、「セメント」や「砂利」、そしてコンクリートを補強する「鉄筋(鋼材)」の価格高騰は、ダイレクトに利益を圧迫する。これらを顧客(主にゼネコンや地方自治体)に適切に価格転嫁(値上げ)できるかどうかが極めて重要なんだ。ヤマウHDは直近、粘り強い価格交渉によって利益率を「持ち直す動き」を見せているけれど、原材料価格の再高騰が起きれば、再び収益性が下押しされるリスクは常につきまとうね。
リスク3:流動性(取引量)が極端に低い「中小型株特有の罠」
もう一つの大問題は、市場での『流動性の低さ』だワン。指標データを見ると、出来高がわずか「500株(09:00時点)」など、信じられないほど取引が薄い日があるワン。売買代金も数千万円規模の日が多く、これは『売りたい時に、自分が希望する価格で売れない』という「流動性リスク」を抱えていることを意味するワン。もし何か悪いニュースが出て、みんなが一斉に売ろうとしたら、買い手が誰もいなくて株価がストップ安まで一直線に急落するリスクがあるワン。初心者ふわりちゃんがパニックになって損切りしようとしても、買い板がスカスカで逃げられないワン!
う、売りたい時に売れない……!?
それは恐ろしいですね。株価ボードを見て「2,200円」って書いてあっても、実際にはその値段で買ってくれる人が誰もいないかもしれないなんて……。高配当株って、買ってずっと持っているつもりではありますけど、いざという時に現金化できないのはかなりのプレッシャーになります。
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まとめとゆるふわ投資部の最終ジャッジ
良いところも、懸念すべきところも全て出揃ったね。それでは、ヤマウホールディングス(1789)に対する、ゆるふわ投資部としての「最終ジャッジ」を下してみようか。
はい!私は、「ポートフォリオのインフラ防災スパイスとして、少額ならぜひ持っておきたい銘柄」だと思います!
確かに売上の伸び悩みや、取引量が少ないっていうリスクはあります。でも、自己資本比率61%の強固なディフェンス力と、何より「利益の30%しか配当にしていないのに、利回り5%超え」という圧倒的な安全マージンは、他にはなかなかありません!TSMCの熊本進出という、九州ならではの明るい話題もありますし、100株(約22万円)をポートフォリオの片隅にそっと置いて、毎年1.1万円の配当をチャリンチャリンと貰い続けるには、とっても魅力的な設計に見えます!
アザラシとしても、今回は『しぶしぶ合格点』をあげるワン。配当性向30%という余力の大きさは、数字を信じる者として高く評価せざるを得ないワン。ただし、投資するなら必ず「一括で大金をぶち込むのではなく、時間を分けて買う」ことと、「何があっても動じない長期保有の覚悟」が必要だワン。株価が毎日派手に動くような、主役級のAI半導体株みたいな華やかさを求めてはいけないワン。あくまで『道端の頑丈なコンクリートブロック』のように、地味に、着実に現金を運んでくれる役割として付き合うのが正解だワン!
二人とも、素晴らしい考察だね。
ヤマウホールディングスは、まさにバリュー株投資の「光と影」を凝縮したような面白い銘柄だ。株価の上昇によるキャピタルゲイン(値上がり益)を過度に期待するのではなく、『現在の極めて割安な株価水準から得られる、安全性の高いインカムゲイン(配当金)』を主目的に据えるなら、極めて優秀な「家計の配当力を補強するスパイス」になってくれるだろう。
市場の波が激しい今こそ、こういった「コンクリートのように堅い財務」を持った割安株をポートフォリオの土台に少し混ぜておくと、嵐の時にも心強い支えになってくれるはずだよ。みんなも、自分のリスク許容度と相談しながら、ぜひ検討してみてね。

















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