△(2136)(株)ヒップ : 利回り5.09%の流動性リスクを許容し、家計の配当力を高めるスパイス設計

銘柄紹介

お尻(ヒップ)を叩いて呼び覚ませ!利回り5.09%の隠れた超好財務・技術者派遣「(株)ヒップ」を徹底解剖ワン!

ふわり
ふわり

ううう……シロさん、ゼニラシちゃん、最近の株式市場って本当に動きが激しすぎて、私、毎日ハラハラしっぱなしです……!日経平均が820円もドーンと上がったかと思えば、午後には240円以上も値下がりして乱高下したり、なんだかお祭りのあとの静けさみたいで胃が痛いですよ〜っ!

シロさん
シロさん

ふふ、確かに最近の相場はボラティリティ(価格の変動幅)がとても大きくなっているね。アメリカではエヌビディアのようなAI関連のハイテク株が好決算でも時間外で売られたり、中国が海外株投資への突然の締め付けを行ったりと、マクロ環境の変化に振り回されている印象があるよ。こういう時は、つい派手な大型株ばかりに目を奪われがちだけどね。

ゼニラシ
ゼニラシ

フン、素人はいつもハイテクだのAIだの、きらびやかな流行り言葉に騙されて高値掴みをするんだワン!最近は過熱したAI株を避けて、出遅れた割安株や堅実な景気敏感株に資金を移す動き(物色シフト)もチラホラ見えているワン。夢ばっかり追ってないで、こういう時こそ『冷徹にキャッシュを稼ぐ実力のある企業』を見るべきだワン!

ふわり
ふわり

そ、そんな実力派の銘柄がまだ隠れているんですか!?ぜひ教えてください!

シロさん
シロさん

それなら、今日紹介する「(株)ヒップ(証券コード:2136)」なんて面白いかもしれないね。なんと、予想配当利回りが5.09%という驚異的な水準にありながら、自己資本比率は70%を超えるという、非常に筋肉質な財務体質を持っている会社なんだよ。

ふわり
ふわり

えっ!?「ヒップ」ってあのお尻のヒップですか!?名前はちょっと可愛いというかユニークですけど、利回り5%超えで財務ピカピカなんて、凄すぎるじゃないですか!もう今すぐ買っちゃいたいです〜!

ゼニラシ
ゼニラシ

これだからお気楽初心者ガールは困るワン!名前のインパクトに騙されるなワン。ヒップは時価総額がわずか55億円ほどの『超・小型株』で、市場での取引量が極端に少ないという、恐ろしい裏の顔(流動性リスク)を持っているんだワン!お尻をひっぱたいて呼び覚ますどころか、売りたくても売れない事態になりかねない曲者だワン。まずは基本データをしっかり睨みつけるワン!

基本データと最新動向

まずは、(株)ヒップの最新指標データを表で確認しましょう。非常に高い利回りと、良好な財務バランスが数字からも浮かび上がってきます。

指標項目 データ(05/27時点)
前日比 -23 (-1.62%)
株価終値 1,396円
出来高 1,500株
売買代金 2,109千円
時価総額 5,550百万円(約55.5億円)
発行済株式数 3,975,300株
配当利回り(会社予想) 5.09%
1株配当(会社予想) 71.00円(2027/03期予想)
PER(会社予想) 12.74倍
PBR(実績) 1.30倍
EPS(会社予想) 109.59円
BPS(実績) 1,071.41円
ROE(実績) 10.73%
自己資本比率(実績) 71.5%
最低購入代金 139,600円(100株)
年初来高値 / 安値 1,661円(26/01/19) / 1,376円(26/05/13)
信用買残 / 売残 55,800株 / 0株
ふわり
ふわり

ふむふむ、最低購入代金は約14万円ですね。これなら個人投資家でも手が届きやすい金額です!それにしても配当利回りが「5.09%」で、自己資本比率が「71.5%」って、高配当株ランキングの上位にいる他の銘柄と比べても、かなり魅力的に見えます!

シロさん
シロさん

そうだね。例えば、以前紹介した超鉄壁財務の 立川ブラインド工業(7989) は利回り4.90%、同じく好財務の機械セクターである 小森コーポレーション(6349) は5.16%だったね。これらと比較しても、ヒップの利回り5.09%は非常に高い部類に入るよ。それに、株価が1株当たり純資産の何倍かを示す「PBR」も1.30倍と、適正な水準に落ち着いているね。

ゼニラシ
ゼニラシ

注目すべきはそこじゃないワン!この表の「出来高:1,500株」を見てみろワン!1単元が100株だから、この日は市場全体でたったの15回(15単元)しか取引が成立していないんだワン!売買代金も約210万円。これはもう、砂漠の中でポツンと営業している個人商店みたいなものだワン。誰かが大口の売りを出したら、それだけで株価が一気に暴落するレベルの薄商いだワン!

ふわり
ふわり

ひえええっ!いち、せん、ごひゃく株!?私が1,000株(10単元)買おうとしただけで、今日の取引のほとんどを占めちゃうってことですか!?それは確かに、売りたい時に買いたい人がいなくて、とんでもない価格で売る羽目になるかもしれないですね……。

シロさん
シロさん

その通りだね。これを「流動性リスク」と呼ぶんだ。だからこそ、機関投資家のような大きなお金を動かすプロは、こうした小型株を買うことができない。結果として、この「高配当×好財務」という素晴らしいお宝状態が、個人投資家向けにひっそりと手付かずのまま残されているとも言えるんだよ。それでは、彼らがどうやってこのお金を稼いでいるのか、事業内容を深掘りしてみよう。

深掘り:稼ぐ力と還元姿勢

① そもそも「(株)ヒップ」ってどんな会社?

ヒップの主軸ビジネスは、「アウトソーシング事業(技術者派遣・受託開発)」です。主に日本の製造業の心臓部である「設計・開発部門」に対し、機械、電気・電子、ソフトウェア、ITなどの高度な専門知識を持った技術者を派遣する、あるいは開発業務そのものを受託するビジネスを展開しています。

派遣先の主要クライアントには、日本の自動車大手、デジタル家電メーカー、精密機器メーカー、工作機械メーカーといった一流企業が名を連ねています。派遣されるのは一般的な事務職ではなく、自社で教育されたハイレベルなエンジニアたちであるため、派遣単価が非常に高いのが特徴です。

シロさん
シロさん

技術者派遣ビジネスというのは、人材を育成して企業に送り出す「人材サービス業」に分類される。自社で巨大な工場を持ったり、製品の在庫を抱えたりする必要がないため、固定資産や原材料の高騰リスクが極めて低いんだよ。だから、売上が上がるとその多くがそのまま利益になりやすい、非常に効率的なビジネスモデルなんだね。

ふわり
ふわり

なるほど!メーカー側としても、必要なプロジェクトの期間だけ優秀なエンジニアを借りてこられるから、自社で正社員を雇うより都合がいいんですね。だから不況の時や人手不足の時こそ、こうした派遣エンジニアの需要が高まるわけですか!

ゼニラシ
ゼニラシ

ふむ、業界としては以前に紹介した建設エンジニア派遣の ナレルグループ(9163)コプロ・ホールディングス(7059) と親戚関係にあるワン。ただ、ヒップは製造業(自動車や電機、IT)の設計に特化しているのがポイントだワン。メーカーの研究開発費はそう簡単には削られないから、売上高は前年同期比で綺麗な「右肩上がり」を維持しているワン!純利益率も改善傾向で、稼ぐ力は安定していると言えるワン。

② 圧倒的な財務の健全性!「倒れない筋肉」

ヒップの最大の武器は、何と言ってもその「鉄壁の財務基盤」です。
自己資本比率はなんと71.5%。一般的に50%を超えれば「超・優良企業」とされる中で、この数値は他を圧倒しています。さらに有利子負債(利息をつけて返さなければならない借金)は減少傾向にあり、実質的な「無借金経営」に近い状態をキープしています。

シロさん
シロさん

財務がこれだけ強固だと、不景気が訪れて一時的に売上が落ち込んでも、会社が倒産する心配はまずないね。それに加えて、稼いだ現金(フリーキャッシュフロー)も年々改善しており、手元のキャッシュ(現預金)がどんどん積み上がっている状態なんだ。以前紹介したITインフラ設計の システムエグゼ(548A) や、人材大手の エン(株)(4849) にも引けを取らない財務の強靭さだね。

ふわり
ふわり

すごい!「倒れない筋肉」があるからこそ、安心して長期で持っていられますね。それに、たくさん現金を抱えているなら、その分を私たち株主にたっぷり還元(配当)してくれるチャンスもありそうです!

ゼニラシ
ゼニラシ

ケケッ、まさにそこが本命だワン!この会社、溜め込んだキャッシュを持て余して、配当金としてドバドバ大放出しているワン。今期の予想配当は1株あたり「71.00円」。予想EPS(1株あたりの利益)が「109.59円」だから、配当性向を計算すると、71.00 ÷ 109.59 = 約64.7%だワン!かなり高い株主還元姿勢を示しているワンね!

シロさん
シロさん

配当性向が60%台というのは、一般的な企業からすると少し高め(無理をしている)に見えるかもしれない。けれど、ヒップのように設備投資があまり必要ない人材派遣業で、かつ自己資本比率が70%を超えている企業であれば、この水準でも十分に持続可能だよ。むしろ、稼いだ利益を成長のために無駄遣いせず、しっかり株主に返す「誠実な姿勢」の表れと評価できるね。

ゼニラシの毒舌チェック(懸念点)

ゼニラシ
ゼニラシ

はいはい、ここまで良い話ばかりしてきたけれど、ここからは私のターンだワン!「利回り5%超えで財務ピカピカ、最高〜♪」と浮かれているふわりちゃんの脳天に、冷水を浴びせてやるワン!この(株)ヒップには、目を背けてはならない3つの致命的なリスクがあるワン!

ふわり
ふわり

ううっ、ゼニラシちゃんの目がキラリと怪しく光った……!その3つのリスクって、一体なんなんですか……!?

リスク1:流動性(出来高)が低すぎて、買いたい・売りたい時に死にかける

ゼニラシ
ゼニラシ

さっきも言ったけど、1日の出来高が「1,500株(約210万円)」しかないというのは、あまりにも市場で無視されすぎている証拠だワン。もし市場全体の地合いが悪くなって「少し保有株を整理しよう」と思って売ろうとしても、買い手が全くいないから、数パーセント下の株価でしか売れない、なんてことが平気で起こるワン。いわゆる「スプレッド(売買スプレッド)」が広く、取引コストが実質的に高くなるのが最大の落とし穴だワン!

シロさん
シロさん

これは本当に注意が必要だね。もし1,396円という現在の終値で「1,000株を成行注文で一気に売却」しようとすると、買い気配が1,380円、1,370円と下にスカスカになっている場合、平均売却価格が大幅に下がってしまう。この銘柄を売買する時は、絶対に「指値(価格を指定して注文)」を使い、数日〜数週間に分けて少しずつ集める・手放すという忍耐力が求められるよ。

リスク2:少子高齢化による「エンジニア採用難」と人件費の高騰

ゼニラシ
ゼニラシ

技術者派遣ビジネスは、「(エンジニアの人数)×(派遣単価)」が売上の数式だワン。つまり、どんなにメーカーから「技術者を貸してくれ!」という要望があっても、肝心の技術者が採用できなければ、売上は全く伸びないワン!今の日本は空前のエンジニア不足。採用コストは跳ね上がり、彼らを引き留めるための給料(人件費)も上げざるを得ないワン。これがヒップの営業利益率を押し下げる大きな懸念点だワン!

ふわり
ふわり

そっか……。会社に「商品」としての優秀なエンジニアがたくさん集まらないと、いくら受注があっても売るものがない状態になっちゃうんですね。採用がうまく進んでいるかどうか、決算書や適時開示を毎回厳しく見る必要がありますね。

リスク3:自動車・電機業界の不況に直撃する「景気敏感リスク」

ゼニラシ
ゼニラシ

ヒップの主な顧客は自動車やデジタル家電メーカーだワン。リーマンショックのような世界規模の景気後退が来たら、真っ先に削られるのは「外部への派遣・開発委託費」だワン!メーカーが自社の社員を守るために、派遣エンジニアの契約を打ち切る(いわゆる派遣切り)が起きると、業績は急転直下、一気に大赤字に転落して大減配……という最悪のシナリオも想定しておかなければならないワン!

シロさん
シロさん

そのリスクは確かにあるね。だからこそ、景気が良い時と悪い時で業績の波が激しくなる「景気敏感株」としての性質を持っている。幸い、ヒップは無借金に近く自己資本比率が非常に高いから、たとえ一時的に赤字になっても倒産する確率は極めて低い。ただ、一時的な「減配」や「株価下落」の波に耐える覚悟は、投資家側に必要になってくるよ。

まとめと結論

ふわり
ふわり

うーん、なるほど!利回り5.09%と自己資本比率71.5%という数字だけを見ると「完璧なお宝株!」って思っちゃうけれど、出来高が少なすぎて自分が好きな時に売買しにくかったり、景気の波に左右されやすかったりする弱点もあるんですね。とっても勉強になりました!

シロさん
シロさん

そうだね。ゆるふわ投資部としての最終ジャッジをすると、(株)ヒップは、ポートフォリオの主軸に据える「メインの主力株」にするのは少しリスクが高い。けれど、十分に分散された高配当ポートフォリオの片隅に「家計のスパイス設計」として忍ばせる分には、非常に魅力的な銘柄だと思うよ。

ゼニラシ
ゼニラシ

その通りだワン!買うときは成行でドカンと買わず、指値で毎日コツコツ100株ずつ、誰にも気付かれないように静かに集めるのがスマートだワン。財務が筋肉質なのは嘘じゃないから、辛抱強くインカムゲイン(配当金)をチャリンチャリンと受け取り続ける忍耐強い投資家には、最高の『隠れ高配当株』になり得るワン!

ふわり
ふわり

わかりました!相場の荒波に振り回されそうな時こそ、こういう目立たない実力派の小型株を、じっくり指値で狙ってみる楽しさがありますね。私も「お尻(ヒップ)」を叩いて、もっともっと勉強して賢い高配当株投資家を目指しますっ!


免責事項:本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄の勧誘や売買を推奨するものではありません。投資の最終決定は、ご自身の判断と責任で行っていただきますようお願いいたします。

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