【利回り5.59%】あのNEWクレラップの「クレハ(4023)」がまさかの赤字転落で超高配当化!この利回りはお宝か、それとも減配の罠か?徹底解剖!
シロさん、ゼニラシくん!最近の株式市場って、ソフトバンクグループがストップ高になったり、フジクラやAI関連株が急騰したりして、まるでお祭り騒ぎですよね!でも、私みたいな初心者にはそういうハイテク株って値動きが激しすぎて、怖くて手が出せないんです。そこで、もっと地味だけど私たちの生活にものすごく馴染みがあって、しかも超高配当な銘柄を見つけちゃいました!
おや、ふわりちゃん。お祭り騒ぎのハイテク相場から一歩引いて、自分の身の丈に合ったディフェンシブな高配当株を探しているんだね。それはとても賢明な姿勢だよ。それで、今回はどんな銘柄に目をつけたのかな?
ふふふ、聞いて驚かないでくださいね!毎日キッチンで大活躍している、あの「NEWクレラップ」を作っている株式会社クレハ(証券コード:4023)です!なんと、予想配当利回りが驚異の5.59%もあるんですよ!クレラップなんて絶対に誰もが使い続ける必需品ですし、こんな有名企業の株が利回り5.5%超えなんて、もうお買い物感覚で即買いしちゃってもいいですよね!?
待つんだワン!出たワン、ふわりお得意の「名前を知っているから安全」という、カモネギ投資家丸出しの思考停止トラップだワン!クレラップのブランド力に目が眩んで、中身の決算書を1文字も読まずに突撃するなんて、自ら市場の養分になりに行くようなものだワン!
えええっ!?なんでそんなに怒るんですか!クレラップですよ?スーパーに行けば山積みになっていて、みんなが毎日使っている、あの超優良自社製品があるクレハが、どうしてそんなに言われなきゃいけないんですか!?
これだから素人は困るワン。今のクレハは、本業の収益が坂道を転げ落ちるように急悪化していて、直近の最終利益はまさかの真っ赤っかの赤字(純損失)に転落しているんだワン!当然、稼ぐ効率を示すROEもマイナス5.71%と地獄のような水準だワン。本業でお金を稼げていないのに、見栄を張って5%以上の高配当を配り続けている『超絶ツンデレ修行株』。それがクレハの本当の姿だワン!
えっ、赤字!?あのクレハがですか!?嘘でしょ…あんなに便利なラップを作っているのに、どうして赤字になっちゃうんですか…?私のキラキラ高配当マネープランが、一瞬でNEWクレラップでぐるぐる巻きにされてゴミ箱に捨てられた気分ですぅぅ…
ははは、ふわりちゃん、そこまで絶望しなくても大丈夫だよ。ただ、ゼニラシくんの指摘通り、現在のクレハが置かれている状況はかなり特殊なんだ。実は、みんながよく知っている「NEWクレラップ」の家庭用製品部門は今でもとても順調で、しっかり利益を出している。だけど、クレハという会社はただの「ラップの会社」ではないんだ。彼らのもう一つの本業である、最先端の「機能樹脂(ハイテクプラスチック素材)」の部門が、世界的な大嵐に巻き込まれているのが、今回の赤字転落の原因なんだよ。
ラップ以外のハイテク部門が嵐に…?なんだか私の知っているクレハとは、少しイメージが違ってきました。もっと詳しく知りたいです!
そうだね。高配当株投資で最も大切なのは、こうした「知名度」の裏に隠された「ビジネスの構造」を正しく理解することなんだ。まずはクレハの基本データを整理して、今何が起きているのかを客観的な数字からじっくり見ていこう!
基本データと最新動向
まずは、クレハの最新の市場データを確認してみましょう。株価や配当利回り、PERなどの主要指標を一覧表にまとめました。
| 項目 | データ | 概要・解説 |
|---|---|---|
| 株価(終値) | 3,810円 | 前日比+55円(+1.44%)で推移中 |
| 最低購入代金 | 386,500円 | 単元株数 100株。約38万円から投資可能 |
| 配当利回り(予想) | 5.59% | 日本株の中でもトップクラスの超高利回り水準 |
| 1株年間配当(予想) | 216.00円 | 2027年3月期の予想配当額 |
| PER(会社予想) | 19.70倍 | 利益が急減しているため、PERは高めに出ています |
| PBR(実績) | 0.89倍 | 1倍割れ。解散価値を下回る割安水準 |
| EPS(会社予想) | 196.24円 | 1株あたりの純利益。ここが大きなポイント! |
| BPS(実績) | 4,323.33円 | 1株あたりの純資産。企業の貯蓄力はまだあります |
| ROE(実績) | -5.71% | 直近の最終赤字により、マイナスへ転落 |
| 自己資本比率(実績) | 48.8% | 50%前後を維持。安全性は最低ラインをクリア |
| 時価総額 | 193,027百万円 | 東証プライム上場、中堅化学メーカーの規模 |
じっくりデータを見てみると、配当利回り5.59%という圧倒的な数字がキラリと光っていますね!でも…ちょっと待ってください。PBRが0.89倍で「1倍割れ」なのは割安で魅力的だと思いますけど、ROEが-5.71%のマイナスっていうのは、やっぱりかなりマズいんでしょうか…?
その通りだワン!PBR(株価純資産倍率)が1倍を割っているのは、ただ「割安でお買い得」なんじゃなくて、市場から「この会社は手持ちの資産を使って利益を生み出す力が皆無だ」と見放されている証拠でもあるんだワン。以前紹介したトピー工業(PBR0.41倍の割安と利回り4.9%)のように、財務が健全でしっかり稼ぎながら割安な「お宝株」もあるけど、クレハの場合は純粋に業績が急速に悪化しているからこその1倍割れだワン!
シロさんもここが一番の注目点だと思うよ。高配当投資家として、絶対にスルーしてはいけない「ねじれ現象」がこの表の中に起きているんだ。ふわりちゃん、「予想EPS」と「予想1株配当」の数字をよーく見比べてごらん。
えーっと、予想EPS(1株あたりの純利益)が196.24円で、予想1株配当が216.00円。えええっ!?これって、「1年間に稼ぐ利益(約196円)」よりも「株主に配る配当金(216円)」の方が多いってことですか!?そんなの、物理的に可能なんですか!?
ククク…不可能を可能にしているのが、高配当株界の闇「タコ足配当」だワン!自分の足(これまで貯めてきた会社の純資産)をムシャムシャと自食しながら配当を出している、飢え死に寸前のタコそのものだワン!以前に記事にしたフジ・メディア・ホールディングスの過剰配当や、チヨダのタコ足配当リスクと全く同じ、非常にデンジャラスな綱渡り状態なんだワン!
配当性向(利益に対する配当金の割合)に換算すると、実に110%超えになるね。つまり、今期の利益をすべて配当に回してもまだ足りず、過去の貯金を切り崩して1株あたり約20円を補填して配当を維持している状態なんだ。これがいかに不健全で、持続可能性が低いかがよくわかるね。
深掘り:稼ぐ力と還元姿勢
でもシロさん、どうしてあの超大企業のクレハが、こんなタコ足配当をするほどの赤字に追い込まれてしまったんですか?NEWクレラップはいつもスーパーの棚で一等地を占めているし、誰もが使っているのに…。
よし、そこを深く解説していこう。クレハのビジネスモデルは、実は大きく分けて3つのセグメント(部門)から成り立っているんだ。それぞれの特徴と、現在の置かれている状況を整理してみようね。
クレハを支える3つのビジネス部門
- ① 樹脂製品セグメント(安定の黒字柱)
これがふわりちゃんもよく知る「NEWクレラップ」や、家庭用保存袋の「キチントさん」シリーズなどの部門だよ。この部門は、競合である旭化成のサランラップと市場を二分しており、非常に高いブランド力と安定した需要を誇っているんだ。景気が悪くなっても、人々は料理を保存するし、ゴミ袋も使うよね。だから、この部門は常に安定したキャッシュ(現金)を生み出す、クレハの「大黒柱」なんだ。 - ② 機能樹脂セグメント(今回の赤字の元凶)
実はクレハの本質は「ハイテク化学素材メーカー」なんだ。その代表格が「PVDF(ポリフッ化ビニリデン)」という特殊なプラスチック樹脂。これは、電気自動車(EV)やスマートフォンに使われる「リチウムイオン二次電池」の正極(プラス極)において、電池の材料を強固に接着するための「バインダー(接着剤)」として世界中で使われているんだ。クレハはこのPVDFで世界トップクラスのシェアを誇り、EVシフトの波に乗って一時期は莫大な利益を上げていたんだよ。 - ③ 化学品セグメント(医農薬や産業用化学品)
農薬や産業用基礎化学品、そして抗がん剤などの医薬品原料を扱う部門。こちらもニッチな分野で安定した利益を稼ぎ出す渋い部門だね。
なるほど!クレラップは順調だけど、電池の材料に使われる「PVDF」というハイテクなプラスチック樹脂が、今回の業績悪化の原因なんですね。一体このPVDFに何が起きたんですか?
市場の冷酷な需給バランスにボコボコにされたんだワン!数年前までは、EV需要が右肩上がりで「作れば作るほど売れるお祭り状態」だったから、クレハは強気で大規模な工場設備投資をして増産体制を整えたんだワン。ところが、そこに目をつけた中国の化学メーカーたちが「うちも儲かりそうだから作るワン!」と一斉に安価なPVDFを大量生産して、市場にドバドバと流し込んだんだワン!
追い打ちをかけるように、世界中で「EVシフトの減速(いわゆるEV冬の時代)」が発生!需要が急ブレーキを踏んだところに、中国勢による超・供給過剰が重なった結果、PVDFの市場価格が暴落したんだワン!高値で仕入れた在庫の価値がゴミのようになる「在庫評価損」も重なり、クレハの機能樹脂部門の利益は一瞬で吹き飛んで大赤字に転落したんだワン。夢のハイテク素材が、悪夢の重荷に変わった瞬間だワン!
ゼニラシくんの言う通り、これが化学業界特有の「シリコンサイクル(市況の波)」の恐ろしさだね。いくら高い技術力を持っていても、マクロ経済の需給バランスが一気に崩れると、個社の努力だけではどうにもならない赤字に直面してしまうんだ。ただ、そんな過酷な環境の中でも、クレハの「株主還元姿勢」はかなり頑ななんだよ。
クレハが「減配」を拒み、216円を意地でも維持する理由
業績が赤字に転落すれば、多くの企業は「ごめんなさい」と減配(配当金を減らすこと)を選択します。しかし、クレハは今期の配当金を前年から維持する方針を貫いています。その背景には、以下のような意図があります。
- 株主重視の姿勢(DOEの意識)
クレハは、株主還元方針として一時的な利益のブレに左右されない「安定的な配当の維持・継続」を強く意識しているんだ。これまで築き上げてきた純資産(貯金)を盾にして、業績が底を打つまで配当を維持することで、株主に長く保有してもらうための信頼関係を守ろうとしている。 - 市場への「底打ち」アピール
もしここで一気に減配してしまえば、株価はさらに急落し、市場からは「もう復活の目はないのか」と失望されてしまう。高配当を維持することで、「この赤字はあくまで一時的であり、近いうちに業績は回復する」という、経営陣の強い自信のメッセージでもあるんだね。
そっかぁ、会社のプライドと、株主を裏切らないという優しさが、この5.59%という超高配当に繋がっているんですね。そう思うと、なんだかすごく応援したくなっちゃいます!
甘い、甘すぎるワン!投資の世界にロマンや優しさを持ち込んだら、あっという間に身ぐるみ剥がされるワン。いくらプライドが高くても、支払う配当金(年間約100億円規模)の原資は「リアルなお金(キャッシュ)」だワン。赤字を垂れ流しながらお財布を削り続ければ、いつかは強制終了の日が来るワン。次は、クレハの体がどれだけこの出血に耐えられるか、「倒れない筋肉(財務)」をチェックするワン!
深掘り:倒れない筋肉(財務とキャッシュフロー)
利益が赤字であっても、会社に強固な「貯金(純資産)」と「倒れない体力」があれば、市況が回復するまでの数年間を耐え凌ぐことができます。クレハの財務状況を解剖してみましょう。
まずは安全性の指標である「自己資本比率」を見てみよう。クレハの自己資本比率は48.8%。一般的に、製造業において自己資本比率が40%を超えていれば、すぐに倒産するような心配は極めて低いと言える。過去の好業績期にしっかりと利益を貯め込んできたおかげで、一朝一夕では揺るがない『厚い脂肪(自己資本)』を蓄えているんだね。
よかった!それなら赤字になっても、すぐに倒産したり配当がゼロになったりする心配はなさそうですね!
だが、安心するのはまだ早いワン。数字の「トレンド(変化の流れ)」を厳しく見るワン。
クレハの財務安定性は、ここ最近「やや低下」の傾向にあるんだワン。具体的には以下のような不穏な動きがあるワン!
① 自己資本比率のじわじわ低下:以前は50%以上あった自己資本比率が、赤字の発生と資産の目減りによって48.8%まで低下しているワン。
② 有利子負債(借金)の増加傾向:PVDF工場の設備投資や増産投資のために、多額の借金をしてきたツケが回ってきているワン。
③ フリーキャッシュフローの圧迫:本業で稼ぐ現金(営業CF)が減っているのに、巨額の設備投資(投資CF)を継続しているため、手元に残るフリーキャッシュフローは非常に苦しい状況が続いていたワン。
そうだね。以前に紹介した、実質無借金で鉄壁の財務を誇るアイチコーポレーション(利回り4.6%の鉄壁財務株)や、10年減配なしの実績を誇る優良内需株IDホールディングスなどの「守りの長期設計株」と比較すると、現在のクレハは明らかに「攻めの投資に失敗し、傷を負っている状態」と言わざるを得ない。
ただ、最新の四半期決算では、徹底的なコスト削減や在庫調整によって、フリーキャッシュフローが前年同期比で改善に転じる動きも見られ始めているんだ。これは「最悪期を脱しつつあるサイン」とも捉えられるから、一概に悲観するだけでは、本当のお宝株を見逃すことになってしまうよ。
ゼニラシの毒舌チェック(最大の懸念点)
フフフ…お待ちかねだワン!目先の配当利回り5.59%という甘いハチミツに群がる蟻んこ投資家たちを、冷酷な現実の熱湯で目を覚まさせてやるワン。クレハを今買うなら、以下の「3大特級地獄リスク」を脳みそに刻み込んでからにするワン!
リスク1:中国メーカーとの「泥沼の価格競争」は終わらない
一度崩壊した「素材市況」は、そう簡単には元に戻らないワン。中国の競合他社は、国策の支援を受けて圧倒的な低コストでPVDFを量産し続けているワン。クレハが高品質な製品を作っていても、買い手(電池メーカー)が「安ければ中国製で十分」と判断すれば、かつての液晶パネルや太陽光パネルのように、日本企業の優位性は一瞬で崩壊するワン。PVDF部門が黒字化するまでには、想定以上の長い「極寒の冬」が続く可能性があるワン!
リスク2:限界寸前の「タコ足配当」はいつかハサミが入る
いくら「安定配当」を掲げていても、本業が赤字のままタコ足配当を何年も続けられるほど、株式市場は甘くないワン。もし今期、さらに業績の下方修正が発表されたり、EV市場の回復がさらに1年遅れれば、財務規律を守るために「強制減配」のハサミが入る可能性は極めて高いワン!利回り5.59%という数字は、いつ崩れてもおかしくない『砂上の楼閣』だワン。
リスク3:株価の頭を上から押し潰す「超絶デブな信用買い残」
データを見て戦慄したワン!現在の信用買残は625,500株もあるのに対し、1日の出来高(売買される株数)はわずか51,200株程度だワン!つまり、「1日の取引量の12倍以上」にのぼる、将来の売り圧力(信用買いの決済売り)が市場に溜まっているんだワン!
株価がちょっと上がろうとすると、含み損を抱えていた個人投資家たちが「助かったー!」と一斉に売り逃げ(やれやれ売り)をぶつけてくるから、株価の上値が極めて重いワン。これは以前紹介した、需給が重くて株価が上がりにくいクワザワホールディングスや、重い需給に耐える修行が必要な飛島ホールディングスと同じ地獄の構造だワン!
ひええええええ!!1日の取引量の12倍も「売りたい人」が順番待ちしてるんですか!?それって、混雑した遊園地のアトラクション並みに、前に進まないってことですよね。株価が上がりにくいのも当然です…。利回りの高さだけで飛びつくと、株価自体の値下がり(キャピタルロス)で、配当金を遥かに超える大損をしちゃう危険があるんですね…
まとめと結論:ゆるふわ投資部の最終ジャッジ
シロさん、ゼニラシくん、今回も本当に勉強になりました!クレラップという身近な存在の裏に、こんなに激しい世界的なハイテク素材の戦いと、財務の苦悩があったなんて夢にも思いませんでした。私みたいな「のんびり、お小遣い程度の配当を楽しみたい初心者」は、クレハは避けたほうがいいのでしょうか…?
ふふ、そうだね。投資スタイルによって、このクレハに対する評価は180度変わると思うよ。
もしふわりちゃんのように、「減配の心配がなく、株価も安定していて、ストレスなく配当金だけを毎年楽しみたい」という『完全放置の安定設計』を望むなら、今のクレハは避けるべき銘柄だね。もっとポートフォリオの守りを固めてくれる別の優良高配当株を探したほうがいい。
だけど、もし「一時的な赤字や減配のリスク(修行)を許容し、将来のEV市況の復活や、クレハの技術力が再び世界を制するシナリオに賭けて、株価の爆発的なリバウンド(大化け)を狙いたい!」という『アクティブなスパイス設計』をしたい中上級者にとっては、現在の3,000円台後半という株価は、非常に面白いエントリーポイントとも言えるんだよ。技術力そのものは本物だからね。
そっかぁ。私はまだお小遣いをもらって「わーい!」って喜んでいたいレベルなので、今回のクレハは涙をのんで見送ることにします!でも、有名企業だからって油断せずに、こうやって決算書の裏側を読み解く楽しさがちょっと分かってきました!もっと勉強して、いつかゼニラシくんに「やるワン!」って褒められるような、鉄壁のポートフォリオを作ってみせます!
ふふふ、頼もしいね。焦らずに、相場のサイクルを楽しみながら、一歩ずつ賢い投資家になっていこうね!















コメント